青木木米の瑞芝焼きの獅子型の香炉です。文政元年三月と年号が入っております。おそらく紀州、徳川治宝公への献上品と思われます。木米は文政元年には、欽古堂亀祐と一緒に、紀州へお庭焼きの指導に赴いております。このお函は丁寧に修理されており、当時の紐と金糸と思われる布切れが収めれれており、おそらく当時、香炉を包んでいた布切れと思われます。後日、出品予定の瑞芝焼の香合には、金糸織、三つ葉葵の布が一部使われております。この作品は由緒正しい作品のように思っております。木米は治宝公より停雲楼の称号をいただいております。また、後藤芳央著 「青木木米作品集」 ｐ１１１の作品です。状態は、煙道の蓋（岩の形を添た部分）の裏に、窯ヒのくっつきらしいものがありますが、非常に良好です。木米の貴重な作品と思われます。大きさ＝約２８ｃｍ（幅）、１７．５ｃｍ（高さ）きっちりした泥中庵蔵六の極めがあります。宜しくお願いいたします。